研修の場でのほめ方・注意の仕方

(1)ほめ方のポイント

質問が承認のチャンスであるように、研修の場面では、たくさんのほめる機会があります。

発表が上手だった場合、納期に間に合った場合、一日目にできなかったことが二日目にはできるようになった場合、望む方向への変化が現れた場合など、あげきれないほどのほめるチャンスがあります。

そのようなことに気づいたら、短く、具体的にほめましょう。

日本人にはテレる人が多く、言葉に出してほめるということをあまりしない傾向にあるかもしれません。

しかし、インストラクターは、「いいなあ」「素晴らしいなあ」「ステキだなあ」と感じたら、ぜひほめるようにしましょう。

研修開始時に、人事部長の講話を入れている会社がありました。

私も後ろの席で拝聴していたのですが、参加者全員の背筋がスッと伸び、背筋を正し、うなずいて聴いている姿に感動したことがあります。

もちろん聴く姿勢をほめました。
私が自己紹介し、「よろしくお願いいたします」というと、参加者から「よろしくお願いいたします」と元気なあいさつが返ってきました。

「嬉しいですね」「明るい研修になる予感がします」と話し出しました。

このように気持ちを伝えることも大切です。
ほめる機会は無数です。

このクラスの素晴らしいところはどこか、この発表のいいところは、と「良い点」に焦点を当て、その瞬間を捉えて、積極的にほめるようにしましょう。

ほめるときのポイントは、次のとおりです。

①具体的事実を述べて。
②理由をはっきり述べて。
③タイミングを考えて。
④言葉の使い方を選んで。
⑤当人の気づかない点を認めながら。
⑥だれもが納得できる形で。

 

(2)注意の仕方のポイント

一方、研修中、次のような場面では注意をする、あるいは叱るということもあります。

①ルール違反:グランドルールを守らない、時間厳守と伝えたにもかかわらず、休憩時間を守らずいつも開始時刻に遅れてくるなど。

②進行妨害:グループ研究の際、突然議事をかきまわす、批判ばかりしてマイナス方向に誘導するなど。

③他の参加者への悪影響:他グループの発表のとき、隣の人とずっとおしゃべりをする、居眠り。

注意をするときのポイントは、参加者自身、そしてクラス全体の場がいま「その注意」を「受け取ることができる状態」にあるかということです。

その出来事自体には意味がなく、わたくしたちがどう意味づけするかで変わってきます。

「遅刻してはいけない」という教えは、わたくしたちが親に教えられ、学生時代から先生に何度も言われたことかもしれません。

しかしその場で頭ごなしに注意するのではなく、業務都合なのか、あるいは体調不良か、電車の遅延か、何分遅れたのかなど、状況に応じた対応が必要であることを覚えておいてください。

他のグループが発表しているときに、隣の人と話している人がいたとします。

そんなときは、「Aグループの発表を聴きましょう」と短く言う、またはジェスチャーで唇に指をあてるなどの方法が考えられます。

このように注意の方法は、インストラクターの個性、そしてその場の状況によりますが、注意するときのポイントとしては次のような点があげられます。

①事実を確かめて。
②事実を1つに絞って。
③理由を明確にして。
④本人の言い分を聴いて。
⑤タイミングを外さずに。
⑥感情的にならず。
⑦全体に注意するか、本人ひとりかは判断をして。判断の鍵は、全体の学びにつながるかどうかです。

注意をするときは、そのことを気づいた時点で、早めにすることも大切です。

ゴルフでもスキーでも、スポーツではそのクセがつくとなかなか直りません、同じように、特に「行動」については「その場」「そのとき」が効きます。

 

ロバート・ディルツ博士のニューロ・ロジカルレベルを基にすると、注意をするときには、まずその環境に目を配り、行動に焦点を当てて、行動のみを注意してください。

叱る必要を感じたときは、愛情をもって叱りましょう。
ほめるときには、その人の存在そのもの、そしてその人が大切にしている信念、価値観に焦点を当ててください。

いま、ほめるかどうか、注意をするかどうかを判断することも大切です。まず目を向けるのが、「環境」つまり「場」です。

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