講義内容の組み立て方

(1)講義の時間
講義時間は長すぎると人の集中力の限界を越えてしまいます。
また、短すぎても頻繁に休憩が入ることになり、非効率な進め方となってしまいます。
連続して講義を行う時間は60分を基本に考えると良いでしょう。
つまり60分(〜90分)ごとに5分または10分の休憩をとるようにします。
参加者が講義を聴く態勢になっているかどうか簡単に見分ける方法があります。

 

人の話を真剣に聴こうとする場合、背筋が伸び軽い前傾姿勢になります。

それに筆記具を持っていれば万全です。

参加者がこのような場合は講義を続けてかまいません。

 

一方、椅子の背もたれに寄りかかったり、体が左右どちらかに傾いている場合は集中力が減退している可能性がありますので、そのような参加者が多く見られる場合は休憩をとるなど、何らかの対応を考えてください。

 

 

(2)講義の組み立て

講義を組み立てるにあたり明確にしておくべきことがあります。
それは、講義を行うテーマについて参加者に何を伝えたいのかということです。
インストラクターは、伝えたいことを、講義を通じて参加者に理解させ、最終的に何らかの行動に結びつくよう参加者に影響を与える必要があります。
どのようにすればそのような影響を与えることができるのかということが、講義内容を組み立てる際のポイントとなります。

 

講義は、序論—本論—結論のように3段階方式で組み立てるのが基本です。
以下、順番に解説していきます。

 

①序論
序論のポイントは、参加者が「講義を聴きたい」という気にさせるということです。
いわゆる「つかみ」です。

つまり、参加者に「面白そうだ」「役立ちそうだ」「どうして?」「そんなはずがない」という気持ちを起こさせるような切り出しが必要です。

 

たとえば、「今日、研修会場に来るときに気がついたことがあります。それは・・・」だとか「(誰でも知っているようなことをとりあげて)皆さんは○○についてご存じだと思います。ところでこれのもう1つの意味をご存じですか?」とか「私が新入社員のときにこんな体験をしたことがあります。それは・・・」という具合に切り出します。

このように切り出すためには、事前に参加者を分析しておき、どのようなことに関心をもっているのか、どのような問題をかかえているのかということを明確にしたうえで臨む必要があります。
もう1つ重要なことは、話の進め方を話す、すなわち、何に重点を置いて聴けばよいかを参加者に知らせるということです。

 

インストラクターはある意図を持って話しをしていても、それを聴く参加者は一人ひとり違った受け止め方をしていると思ってください。

インストラクターの意図どおり受け取ってくれればいいのですが、そうでない場合は講義自体が理解されないということになりかねません。

したがって、「これから○○○についてお話しします」というように、何に焦点を置くかということを参加者に知らせることで、インストラクターの意図に沿った理解をするよう促します。

 

②本論
本論はいうまでもなく話の核心部分です。

ここでは焦点を明確にし、筋道を立てて論理的に、データを引用しながら、実例や経験も交えて、展開順序を考えて組み立てていきます。

 

話の筋を通すことは重要で、絶対に外してはならないのですが、いわゆる理論だけで進めようとすると話しが抽象的になってしまいます。

参加者にとって具体的に見えたり、イメージできることを交えて話をしないと、だんだん話が見えなくなり、話に対する興味を失ったり、居眠りをしたりということになりかねません。

 

私も研修の中、理論を述べることがよくあります。
そのときに、「たとえば〜」とか「このような体験をしました〜」というように絶えず事例や体験談、あるいは比喩を交え、具体的なイメージが湧くような話し方をします。

 

また、参加者の関心ごとに関する情報を提供したり、そのようなことに関する発問を行いながら、参加者にも考えさせるようにするなど参加者の関心を引きつける工夫が必要です。

 

③結論
結論ではそれまで話してきたことを簡潔に要約します。

 

たとえば、「以上、私が申し上げたことを要約すると次のようになります〜」といいます。
つまり、もう一度話の焦点を絞って話すことにより、参加者の頭の中に話のエッセンスが注入されます。
こうすることで、講義内容の歩留まりをよくします。

 

そして、ダメ押しとして最後に印象的な一言を残します。
たとえば「最も大切なことは、どれだけ相手のことを真剣に考えたかということです」などです。

 

そして、質問があればそれを受け、丁寧に答えます。

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