講義の進め方 講義の特徴と注意点

2017.02.13

講義とは「話す」という方法により、あるテーマに関する知識や考え方を参加者に説明し、伝えることです。

講義は研修で使われる最も基本的な技法です。
インストラクターは講義がきちんとできることが求められますが、講義を行うにあたってその特徴(長所、短所)を知っておく必要があります。

 

講義には次のような特徴があります。

(長所)

・短時間で多くの人に多くの情報を提供できる。

・参加者のレベルやニーズに応じて内容や進め方を調整できる。

・時間の制約のなかでインストラクターが進め方を自由に管理できる。

 

(短所)

・一方通行で単調になりやすい。・参加者が受け身になるので、集中力を持続させるのが難しい。

・参加者の自発性や創造性を高めるのは難しい。

・受講者の理解度が見極めにくい。

 

大切なことは講義の特徴を研修の中でどう活かすかということです。
言い換えれば、長所を活かした使い方をするということです。

 

講義を行ううえでのポイントがいくつかあります。

 

(1)参加者に注意を向ける
講義を行う場合、何を話すかということに関心がいきがちですが、まず参加者に関心を向けてほしいと思います。
つまり、参加者が誰であるかによって、同じテーマでもその内容や話し方が変わってくるのです。

 

話そうとする内容についてよく知っていれば講義ができると思っている人がいますが、それは間違いです。
確かに講義内容についてよく知っていることは必要なことですが、講義は話す内容が相手に伝わってこそ意味があります。

 

そして、「知っていること」と「伝えること」は別物であることを認識してください。
「伝えること」は伝える相手のテーマに関する興味・関心、知識レベルなどを把握したうえでそれに応じた話し方をすることがポイントになります。

 

たとえば、あるテーマについて講義を行う場合、参加者が初心者である場合と参加者がベテランである場合ではその内容や話し方が違ってくることは容易に想像できると思います。

 

(2)原稿を読み上げない
講義を行う際、原稿をしっかり書きそれを手元に置いて読みあげるような話し方をする人がいます。
原稿が手元にあると、人はそれに頼ろうとしてしまいます。
そして、原稿を読みあげるような話し方はとても聴くに堪えられないものなのです。
なぜ聴くに堪えられないものになってしまうのでしょうか。

 

原稿を読みあげるような話し方をしている場面を想像してみてください。
インストラクターの目は原稿に釘付けになっているはずです。
これは、インストラクターの関心が参加者ではなく原稿の方にいってしまっているからなのです。
インストラクターは絶えず聞き手(参加者)に関心を持つ必要があるのですが、それがなされない状態になってしまいます。
これはインストラクターと参加者の間に好ましい関係をつくるうえで間違いなくマイナスになります。

 

したがって、原稿を読みあげるような話し方は絶対に避けるべきなのです。
仮にメモを手元に置くとしても、段落の最初の20文字程度くらいにとどめておきます。

 

(3)単調さを防ぐ工夫
講義は短時間で多くの人に多くの情報を提供できるという長所がありますので、基本的な知識や共通の概念などを、短時間で多くの参加者に説明する場合に活用できます。

また、実習の進め方の説明や、実習を通じて気づいたことのまとめの際、講義を活用することができます。
さらに、参加者のレベルや時間的制約に応じて、インストラクターが講義内容を取捨選択したり、進め方の調整を行うことが可能です。

 

一方、単調になるとか、参加者が受身になるといった短所をカバーする工夫が必要です。

単調さを防ぐ方法のひとつは視聴覚教材を併用することです。
たとえば、講義の補完教材として映像教材(ビデオやDVD)を活用したり、講義の教材としてパソコンによるスライドショーを活用するということがあります。

 

また、講義の要所、要所で発問を行うことも単調さを防ぐ非常に効果的な方法です。
発問を行うことは、単調さを防ぐだけでなく、参加者を研修に巻き込み主体的に考えさせ活気を与える効果があります。

 

ただし、参加者に主体的に考えさせるといってもインストラクターが主体となって講義を進めている中でのことであって、後述する討議のように参加者に進め方を委ねることとは根本的に異なることに留意する必要があります。

p.103 (1)

【JMAMメールマガジン】

人材育成支援事業の情報や無料セミナーなどの情報をお届けしています。
登録された方は、資料を無料でダウンロード頂けます。

新規登録

各社人材開発実践企業事例

  1. 日本軽金属株式会社

    アセスメント活用事例 Vol.4